とっくにできてるのに、1作目から1年も経ってからの上映なんてずるい~
前作の11年前、ヤンとラウの若き日を描く続編です。
トニー・レオンとアンディ・ラウが出ていないのは不安でしたが、そこは監督も心得たもので、ヤン(ショーン・ユー)とラウ(エディソン・チャン)がメインでなく、ウォン警部(アンソニー・ウォン)とサム(エリック・ツァン)が堂々の主役!
これは大正解。前作見ただけだと無間地獄に落ちるのが、ヤンとラウだけと思っていたけど、この抗争に関わった人すべてが、何か心の闇を持っている。個々の人物を掘り下げたことで、物語全体の深みが出てきたし、細かい伏線が「ああなるのか!」と判るのも楽しい。前作をもう一度見たいという気にさせます。
映画を見る前に、立ち読みした雑誌(多分、映画秘宝)にアンソニー・ウォンのインタビューが載っていて、前作の演技しか知らなかったので、石原裕次郎みたいなイメージ(顔だけやろう!)を持ってたんやけど、ロックンローラーでもあるらしく(記事の内容はあまり憶えてないけど、過激な発言多数)香港の矢沢永吉に変わりました(^^; だから映画の中の真面目くさった表情が逆に笑えてきたよ~
【ネタバレです】
見る前から不安だった、ヤンとラウが見分けられるかという所は、しっかり見れば大丈夫(^^;セリフがそれ程多くない分、逆に難しいと思うが2人とも周りに助けられてますね。
笑顔が素敵なサム(^^)
大ボス、クアンが殺され、トップになれるチャンスも欲を出さずにボスの息子ハウ(フランシス・ン)に着き従う。ただ覚悟を決めた時の凄みは、あの笑顔とのギャップでより怖かった。
マジシャン・ウォン(^^)
ヤクザ映画のお約束、自分の車に乗ろうとしたら、家族なり友人が爆破されてしまうシーン。「鍵をくれ。」といった時にひょっとしてと思ったのですが、鍵を渡すシーンをひっぱるから、「絶対、爆発するから乗るなよ。」と心の中で思ってたら案の定。
これがあって、ウォンは始めて自分が無間道にハマッたことを自覚したんだろうと思う。今までは自分の方が罠を仕掛けていたと思ってたのに、ビデオを撮られ、自分の身代わりにルクが殺されて、パニック状態になった絶望感がヒシヒシと伝わってきました。
どのシーンも凄く好きなんですが、一つ納得いかないのが、
ヤンがハウの異母弟って・・・
サムはハウの家族を殺すつもりはなかったけど、タイ人から言われて覚悟を決めた。なのにハウの弟と判っていて見逃すはずがないし、まして部下にするわけないやん!
ここらへんは、是非、いや絶対に次回作で辻褄合わして欲しいんですよ。
じゃないと作品全体がおかしくなると思う。
今のところ除けば1作目より好きかも、もう一度前作を見たら、そっちも評価上がりそうです(^^)
エンドロールの後、「終極無間」の予告が流れるのも嬉しかった。
でも、来年のGWじゃなくて、お正月には上映してくれ~待ち遠しいぞ。
2004年 9月23日(木) 梅田ブルク7