【ネタバレです】
パキスタンにいるアフガニスタン難民が陸路でイギリスをめざす物語。
全世界で約600万人いる難民のうち、100万人がアフガン難民だそうです。難民生活から逃れるために、脱出を試みる人たちが後を絶たないが実際は大半が途中で挫折したり、命を落としたりするという現実があって、そういった事実を元に作られた映画です。
出演者は難民中から選び、オールロケのドキメンタリータッチになっていて、旅をする少年たちの表情も旅が進むにつれ緊迫感がどんどん増してくる。ハンディカメラでの撮影なので、画面がかなり暗かったり、手ぶれがあってリアルなんだけど、見てる方は気分悪くなってきますわ。気分悪いから眼をつぶると眠気がくるし、この上映時間が限界でしたね(>_<)
監督が映画を通じてこのような現実があるということを伝えたいというはよく判ります。それだけでも見る価値はある。また、少年たちの視線で旅を体感できるというのは魅力的やと思う。
ただエンターテイメント性は一切ないんで、見てて気分は重くなります。
今の世界情勢でパキスタンからイギリスまで陸路で行くことの困難さを思えば、躊躇してもおかしくないのに、あまりにも簡単に(映画ではそう見える)旅をすることを決まるというのが、腑に落ちない。最初はエナヤートだけで行くのが、英語が話せないからそれじゃあ、ジャマールも付いていけ、みたいかんじやったからね。
旅を決めた後の何が何でもたどり着くというような雰囲気もなく、まるでハイキングにでも行くかのようなんでええんか!その分、旅の過酷さが浮き彫りになるんかもしれないが、ドキメンタリー風にしている分、余計に納得いかなかった。
過去の鑑賞作を掲載しています。
2004年4月24日(土) シネマ・アイリス