1がクールなら、2はウエット。1がはちゃめちゃな分、まともに見える。
本来は1本の映画と考えれば、中身が正反対なのは、バランスは悪いなぁ。
【ネタバレです】
どちらかと言うと2の方が、時間の設定を前後させたり、語りが多かったりと今までのタランティーノ作品に近い雰囲気があります。語りの部分は好きなんだけど、1のイメージが強烈やから、はよ戦えと思ってしまう(^^)
生き埋めにされた時の脱出シーンや、エル(ダリル・ハンナ)の目をえぐりとるところはパイ・メイとの修行シーンとシンクロしていて、タランティーノ作品らしさが出ていました。エルの最後はきっと、コブラに噛まれて死ぬんだろうと思っていたのだけど、コブラが威嚇するシーンだけで終わらしたのは、想像力をかきたてられて良かったです。
エルは、1の時から存在感があってかなり嫌な奴やったけど、2でも輪にかけて悪女っぷり全快!復讐劇では敵役が魅力的でないと面白みがなくなるのでそういう意味では、誰もがよいキャラクターしてたなと思いますわ。
「レザボア・ドッグッス」でキレ役のマイケル・マドセンが出ていたのは嬉しかった。役なのかどうかは判らないけど(多分、普通に太ったと思う)落ちぶれた殺し屋バドが魅力的でした。
ラストは微妙。
それまでブライド(ユマ・サーマン)が理由もなく制裁されたと(私が勝手に)思い込んでいたのに、いくら子供のためとはいえ、自分から毒ヘビ団を抜けたのが原因なら、仲間を裏切り、愛していたはずのビル(デビット・キャラダイン)を裏切ったと思われても仕方ない。
子供が生きていたことが判った時点で、まだビルのことを好きなのなら、復讐する意味がなくなると思うねんけど。スケールのでかい、痴話喧嘩に周りの人を巻き込んで、みんな殺してしまったという、実はブライドが一番のワルちゃうのという感じでした。
過去の鑑賞作品を掲載しています。
2004年4月29日(木) シネマ大門