この映画はジェイミー・フォックスを起用した時点で、成功したと言って良いほど、レイ・チャールズになりきっていた。レイ本人はテレビで見たことがあるぐらいだが、これがレイなんだという説得力を持った演技だったと思う。本当にそれがどれぐらい似てるかは、細かい部分は観客はわからない、それでも仕草や雰囲気はテレビで見たレイ・チャールズだった。
【ネタバレです】
生まれた時からではなく、急に盲目になるのは、想像を絶する恐怖だと思う。それを乗り越え自分の殻に閉じこもることなく、生きる道は音楽だと決めてシアトルに出て行く彼は精神的にも強いはずだが・・・その反動か、曲が売れるにしたがいヘロイン中毒になってしまう。本人が映画の製作にも携わってたにも関わらず、負の部分も見せていたが、多分本当はこんなもんじゃないぐらい酷いとこもあったんじゃないか。子供が10人以上いたと言うのも女遊びが半端じゃないってことだろうしね。
子供時代のエピソードが、時折フラッシュバックされるんだけど、目が見えなくなったレイがバッタを捕まえたり、母親の位置がわかったりする、耳で見ることができるようになったシーンは母親の嬉しさがストレートに伝わってくる、大好きなシーンです。
売れる前のクインシー・ジョーンズとも交流があったんですね(^^)
目が見えなくなったことはハンデだけども、それがあったことで尚更、彼の名声が上がったのだろう。そして彼を演じたジェイミー・フォックスも普通の映画とは違う苦労もあったと思うが、素晴らしかった。アカデミー賞獲らせてあげたいです。
2005年1月30日(日) OS劇場
レイ@映画生活