10~11月頃、梅田のチケット屋でこの映画の前売が叩き売りされてました。2ヶ月以上もまえなのに、どこの店でも1300円の店はないぐらいで不思議に思っていたのですが、角川社長が勝負かけてたんですね。→
関連記事 私も、もちろん800円で購入しました(^^;
小学校の図書館で太平洋戦争の本を読み漁って、プラモも作ったことがあるし、戦艦大和には思い入れがあります。当時は「人の死」や「戦争の悲惨さ」というものに対して、頭では判っても現実感のないものだったから、戦艦や戦闘機の格好良さにしか目がいってなかったと思う。だから今、この映画を観てどう感じるのだろうかという思いもありました。
で、まず観て思ったのは、やっぱり大和は格好いい→変わってないやん(^^;
波をきって海原をこじ開けるように進むシーンはエエですね。それに砲座が角度と方向をあのようにして決めるのとかも、小学生に戻った気になって見てました。そして、「タイタニック」と同じパターンでしたね、仲代達也は渋かったけど、現代のシーンが饒舌すぎた気もします。
個人よりも「お国のため」という情勢で、好む好まざるを別にして、戦争に駆り出されていく。国ではなく、大和乗組員の目線で語られる物語なので、より身近に彼らの想いが伝わってきました。家族や友を思う気持ちや、送り出す親の複雑な心境には、やはり胸が熱くなるものがあります。死を覚悟して戦地に向かう気持ちは、今の私には理解できないが、そういったことを考えなくてもよい世の中であって欲しいと思う。
今だから言えることだけど、アメリカに喧嘩を売った時点で負けは決まっていたんでしょうね。最初はいい夢見せてもらっても、国力の差は、蟻が象に戦いを挑むようなものだったに違いない。大和が沖縄へ向かった時点では、1億総玉砕などという言葉が出てくるほど、負けは確実な状況に追い込まれている。どこかの時点で敗戦必死なことに気づいた筈なのに、原爆が落ちるまで戦い続けてしまった。軍首脳部の甘さもあったのかもしれないが、一度始めた戦争を止めることの難しさを感じます。「敗れて目覚めるため。」の代償はとてつもなく大きかった。
演技のほうでは、主役2人が力みすぎちゃうのというぐらい気合入ってましたね(^^; 私の耳が悪いのか、反町隆史噛んでませんでしたか?
2005年12月25日(日) 伊丹TOHOプレックス
男たちの大和/YAMATO@映画生活