過去の鑑賞作を掲載してます。
派手ではないけど死刑制度に一石を投じる良質のサスペンス。
死刑といっても自分の身近な人でそれに値する犯罪を犯したり、犯されたりしたことがないので、遠いことのように思っていました。
ただ肉親や友達が殺されたら、犯人が死刑になっても気が晴れる訳やないけど、死刑にならなければ納得はできないはずだ。
日本とアメリカでは裁判も法律も違う(州によっても違うし)から、一概に比較はできないとは思うけど、アメリカの方が死刑になる人数は圧倒的に多い、そこで冤罪の可能性も多くなる。冤罪も人為的なミス(弁護士の能力不足など)で起こることも。
【しっかりネタバレです】
元大学教授デビッド・ゲイル(ケビン・スペイシー)はレイプ事件を機に家庭崩壊し息子にも会えずアルコール依存症、コンスタンスは白血病で長くは生きながらえることはできない。
さらにコンスタンスは死刑反対運動に限界を感じていた。この2人が命と引き換えに死刑反対を訴える芝居をうった。
冤罪で死刑がおきたとしても、それが本当に冤罪だと証明されないことには状況は変えられない。頭では考えられても実行するのは狂気の世界や~
少し前に
「死ぬまでにできる10のこと」を見て、残された時間を悔いのないように生きる主人公は微笑ましいぐらいだったけど、こちらは執念をみたというかんじ。
デビッドが手記を頼んだのも、解決させるためじゃなくて、死後大々的に取り上げてもらうため、弁護士を変えなかったのも死刑になるため。
死ぬ前のデビッドが悟りきってるよりも生への執着、例えば息子に対する思いが見えれば、もっと良かったと思う。
ケビン・スペイシーはやっぱりこんな役好きですね(^^;
2003年11月10日(月)シネマ・アイリス
ライフ・オブ・デビッド・ゲイル@映画生活