どんどんタバコ吸って死んじまえ♪
と、こんな感じの曲とともに、タバコのパッケージをイメージしたキャスト紹介は、センスが良くて、期待感いっぱいのオープニング。議員(ウィリアム・H・メイシー)とのトークバトルがもっとあるんじゃないかと思っていたのは、少し肩すかしでしたが、主人公ニック(アーロン・エッカート)の口の上手さに引き込まれていきます。
【ネタバレです】
この作品がシニカルなだけでなく、爽やかなのは子供の存在です。
子供から疎まれたりしてる父親が観ると羨ましいと思うでしょうね(^^; 息子ジョーイの存在が最後になって生きてきます。自分で判断することがが大事だと、言ってきたニックが、議員から、「あなたの息子が20歳になったらタバコを吸いたいと言ったらどうしますか?」と聞かれ、「息子が吸いたいと言えば買ってあげますよ。」と答えたシーンは、流れから読めるんだけど、すっきりしますよ。
劇中、「現代映画にはタバコのシーンは難しい。」というところがあるけど、タバコ業界を描いてるこの作品にもタバコを吸うシーンがないのには、皮肉というか、説得力ありますね。実際のタバコ会社は、
「ブラック・ダリア」のプロデューサーを買収したんじゃないかと思うぐらい、目障りなほどタバコ吸うシーンが多かったのを思い出しました。しかもアーロン・エッカート出てるじゃないですか!
そのアーロン・エッカート、「ブラック・ダリア」、
「サスペクト・ゼロ」と主役ながら、迷走してました。でも今回は口の上手そうな典型的なアメリカ人を生き生きと演じていて、シリアスな役より、コメディの方が合ってるような気がします。
タバコ、酒、銃の世間からバッシングを受けてる業界の3人が集まるのも、、サラリーマンの酒場での会話と変わらないけど、逆に実際でも集まってるんじゃないかって気になりますね(^^;
あの戦う議員を主人公にしたスピンオフがあれば観てみたいなぁ。
2006年10月28日(土) OS名画座
サンキュー・スモーキング@映画生活