数年前スカパーに入った時、闘龍門(現ドラゴンゲート)に出会いました。新日や全日、ノアなどのメジャー団体とは一線を画したジュニアのエンタメプロレスですが、スピード&空中殺法、パズルのような関節技に目を奪われたんですよ(^^; その元になってるのが、ルチャ・リブレというメキシコのプロレスです。
あのジャック・ブラックがルチャのプロレス映画をやると聞いたときから期待してましたが、魅力全快!得意の歌や、特徴的な眉を上げ下げする顔芸は健在だし、おデブな体でプロレスやったら面白くないはずがない。
しかし、脚本はユルユル。まぁメキシコののんびりした空気にあってるといえば、それまでですが、どうしても「ハイ・フィデリティ」や
「スクール・オブ・ロック」のイメージがあるので、物足りなさがありますね。
ジャック・ブラック自体の演技には満足できても、作品全体は微妙だなというのが、正直なところです。
【ネタバレです】
素人が考えそうな設定を堂々とやっていて、しかも全く笑えない(^^; 例えば、寝てる人を死んだと勘違いして、お悔やみを言ったり、シスターの気を引くために、仲間に襲ってもらう計画が、まったく違う人に喧嘩ふっかけてやられたり。そこから広がりがあるならまだ良いのですが、ブツ切れで、シチュエーションごとにコントをやってる感じで、間が悪いんです。
相棒のヤセは科学しか信じないと言っていたのに、ラムセスとの戦いのリング上で「最後は神に祈ろう。」と声かけるんですよ。いつの間にキリスト教に?
ナチョが試合前の控え室で、今日からお前も改宗するんやとか言いながら、水を入れたバケツに顔を押し込むシーンがあったけれども、まさかそれで、キリスト教になったんでしょうか。
ルチャのルールは色々あるようなので、間違いとは言えないかも知れないのですが、ナチョとラムセスがリングアウトになったのに、ナチョが勝ったのは何でだろうと。両者リングアウトなら、引分けか、チャンピオンが勝利という方が普通じゃないのかな?ナチョがなんで喜んでるか理解できずに、置いてけぼりでした(^^; もし、両者リングアウトがチャレンジャーの勝利になるなら、それを知らせる場面ぐらい入れて欲しかったです。
こういうコメディにツッコミどころがあるのは当然で、いちいち指摘するのも、大人気ないと自分でも思うけど、何でもありの中にも、外しちゃいけない部分はあります。それにちょっとしたシーンを足すだけでクリアできるようなことだから、もったいないと思うんですよ。
オープニング、ナチョの子供の頃の役者似てましたね。ジャック・ブラックがヒゲあると、太ったオーランド・ブルームに見えてきたんだけど(^^;
2006年11月12日(日) ナビオTOHOプレックス
ナチョ・リブレ 覆面の神様@映画生活