ダメ人間好きなんですよ(^^;
しかもロードムービーなら面白くないわけがない!私がよく映画を観るようになってからだけでも、
「サイドウェイ」、
「トランスアメリカ」と毎年、ワクワクするような作品に出会えてます。そしてこれも前の2つに負けないぐらい、ダメっぷりがいとおしくなりますよ。
【ネタバレです】
上の写真、冒頭で家族が集まって、買ってきたチキンを食べるシーンなのですが、これだけで登場人物紹介になっていて、各人の特徴がよく分るんですよ。
小太りのメガネっ子だけど、ビューティ・クイーンを夢見るオリーヴ。
独自の成功論に自分自身が取り付かれてる父親。
バラバラな家族をまとめようと頑張る母親。
家族を嫌って沈黙し、筆談だけの兄。
ヘロイン常用で老人ホームを追い出されたお祖父ちゃん。
恋人に裏切られて自殺を図ったゲイの伯父。
こんな人たちが全員集まることはないだろうけど、1人だけみれば、いてもおかしくないという微妙な人物設定が、また良い。短時間で紹介して、さっさと旅に出る小気味良さは嬉しいです。
お祖父ちゃんが死んだというのは、てっきり人違いか、また息を吹き返すんではないかとずっと思ってました。まさか本当に死んでいたとは!あの毒舌爺さん死なすのはもったいない気はしたんだけど、これがきっかけで、家族の結束がギュッと強まりました。
ラストにコンテストがあるというと、大成功で盛り上がるというのが定番ではあるんだけど、それをさらっと裏切ってくれたのも、心地よかった。主催者には「この下品な女の子をおろして!」と叫けばれ、観客にも引かれて、それでもオリーブと一緒に踊りまくる家族が素敵でしたね。当然、コンテストに選ばれず、カルフォルニアでは一生出るなって言われるけど、本当の意味で家族になれた瞬間だったと思いました。
それにあんなコンテスト選ばれなくて良かったったよ(^^; オリーヴ以外は各地で開催している本物のコンテスト参加者を集めたようです、あのジョンベネちゃんのビデオそっくりでしたね。
兄のドウェーンが言葉をしゃべるようになって、コンテスト会場でキョロキョロしだしたので、お祖父さんの言葉を思い出して、ナンパするのかと思ったよ。年齢的にやばいけどね~
気になってた『成功のための9ステップ』、パンフレットに載っていたので、紹介。
1.負け犬界を後にして、勝者がすべてをつかむ世界に居場所をみつける。
2.大望を抱き、自分を鼓舞し、汗だくで頑張る。
3.ズルしようと考えず、目標に集中する。
4.否定的な考えは一切持たない。
5.きちんとした言葉使いはどんなときも大切。
6.他人を信頼すれば、信頼されるようになる。
7.望みを大きく、行動もでっかく、ビックに生きる。
8.否定されたことを否定する。
9.負けることを拒否する。
どこかのマニュアルにかいてありそうなことをまとめたみたいな内容だけど8~9は自暴自棄というか、ヤケクソやなぁ(^^;
オリーヴ役のアビゲイル・ブレスリンは子供用のファット・スーツ着てたそうです。
デ・ニーロ並みの役者根性で太ったんじゃないのね、良かったです(^^;
2006年1月14日(日) シネ・リーブル梅田
リトル・ミス・サンシャイン@映画生活