【ハイサイ、シーサー♪】       映画・サッカー・競馬!
by borderline-kanu
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「それでもボクはやってない」
洋画の法廷モノは、陪審員を巻き込んでの弁護士と検事のパフォーマンスが見所で面白い作品が多いと思います。周防監督が11年ぶりにメガフォンを持つとなれば、ハリウッドに負けないエンターテイメント作品を期待しちゃいますよね!
ところが、裁判自体が主役といっていいほどの、硬派な作品に最初は戸惑いました。でも、無駄なシーンが一切なく、どんどん映画にのめり込んでしまいましたよ。

昨年、北尾トロという方の書いた「裁判長!ここは懲役4年でどうですか」という裁判の傍聴記を読んだのきっかけに、裁判員制度もはじまるし、一度裁判を見てみたいと思うようになってたんです。傍聴マニアの存在も本に書かれているような人たちが、映画でも出てきて、細かいリサーチしてるんだろうなとも思いましたね。

【ネタバレです】
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映画の内容が特殊というのではなく、身近な上に、同じ立場になったら、こうなるかも知れないという怖さがあります。私が男だからという事もあって、いやがうえにも金子徹平(加瀬亮)に自分を重ねてしまい、怒りがフツフツと沸いて来ましたよ。刑事め、駅員め、検事め、小日向めって(^^; 裁判官の質問が一番キツイんですよ。

上にも書いたように、被告人・金子徹平が主役でありながら、彼の心情や母親や友人たちとの関係をなるべく省き、裁判そのものを描いてることで、裁判の矛盾や問題点が浮かび上がってくるんですよね。

だからと言って、主人公に魅力がない訳ではない。
留置所で歯磨きする時に、思わず出る涙。「それを何とかするのが弁護士でしょ!」と須藤弁護士(瀬戸朝香)に対する苛立ち。室山裁判官(小日向文世)に感情的になるシーンなど、彼の根底に、「ボクはやって無いのに、何故誰も判ってくれないんだ!」という困惑と苦悩が現れてましたよ。

冤罪という前提で描かれてる分、サプライズはありませんでした。本当にやったかどうかわからないぐらいの微妙な設定なら、また全然違う作品になっただろうと思います。ただ、映画の冒頭「十人の真犯人を逃がすとも、一人の無辜(むこ)を罰するなかれ」というメッセージにあるように、監督は日本の裁判がどんなものなのか伝えたい気持ちが大きかったんでしょうね。

自分に重ねたと書きましたが、裁判の過程を見ればみるほど、私なら当番弁護士に言われた時点で、示談しますと言いうんだろうなって思う。自分がやって無くても、それを証明することの大変さと、起訴された時点で、公平に裁かれるなんて楽観視しちゃいけないということが心に刻まれましたね。

本田博太郎、怪しさ全開!真犯人は、田口浩正じゃないかと思ってたけど、スーツの色が違うんですよね。

2007年2月3日(土) 伊丹TOHOプレックス
それでもボクはやってない@映画生活
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by borderline-kanu | 2007-02-05 00:41 | 映画レビュー
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