「イン・ザ・プール」でめちゃくちゃはまってしまって、原作読んだら、これも面白くて、奥田英朗の本(文庫だけですが)、昨年からほとんど読みました。色々なタイプの小説が書ける人なんですけど、どれも読み始めたら止まらなくなっちゃうんですよね(^^)
「サウスバウンド」は映画が先か原作が先か悩んだ末、読み終わってから鑑賞。でも正直言って映画観なかった方が良かった。これだけ良いところを探すのが難しい映画も久しぶりですわ・・・
長い原作だったので、色々とカットされるのは仕方ないと思うし、映画ならではの魅せ方もあるだろうから、原作と違う部分に文句言うつもりはないんです。ただね、原作知らずに観たら良かったというとそういうレベルじゃない!
元活動家・上原一郎(豊川悦司)の息子・二郎(田辺修斗)から見た物語。
原作では二郎の心の声といったものが、読み手との共感を呼ぶんですが、映画ではそのあたりが結構省かれているので、淡々と話が進み、観る方が置いてけぼりになっちゃうんですよ。
前半の東京編ではを二郎の学校での話が中心。主演の田辺くんは良いとしても、他の子役は、棒読みに近くて、なぜ大画面でこんなん観てるんやろという気にさせてくれます(^^; 子供ばかりの演技って難しいなとは思うのですが、もう少しなんとかならなかったんでしょうかね。個人的には、息子の二郎ではなく、上原一郎を主役にした方が、まともな映画になったと思います。
西表島に行く理由が判らない。
いじめられてた中学生に怪我をさせたことが原因のようになってるけど、はちゃめちゃな元活動家がそれぐらいのことで引越すとはとても思えない。これは、引越す理由になる事件が、そのままカットされてるからなんだけど、西表島に行くと母(天海祐希)が宣言するシーンが唐突すぎるように感じました。
西表島に行ったら行ったで、地元の人たちの演技が子役以上に棒読みで、わざとやってるのと疑いたくなってきます。特に森の中の家を一郎に貸したサンラーや、町会議員の座間は、「さんまのからくりTV」のご長寿早押しクイズに出てくるご老人なみでしたから。
ちなみに原作は、なかなか面白いですよ。連ドラでの映像化希望です(^^; この映画たぶんヒットしないから無理でしょうけど・・・
2007年10月14日(日) ワーナー・マイカル・シネマズ高松
サウスバウンド@映画生活