【ハイサイ、シーサー♪】       映画・サッカー・競馬!
by borderline-kanu
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「グッバイ・レーニン!」
【ネタバレです】
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ベルリンの壁崩壊~東西ドイツ統一による悲喜劇を生活者の視点で描いた、ドイツ人だからこそ作れた作品です!

社会主義から資本主義へ全く正反対の社会になってしまい、自由を謳歌する人もいれば、職を追われる人もいる。当事者にしてみれば、悲劇でも、客観的に見れば喜劇に見えてしまう15年以上の歳月が過ぎたからこそ冷静に振り返ることができ映画にできたのだろうと思う。

アレックスの母は心臓発作で倒れ、意識が戻らないあいだにベルリンの壁が崩壊してしまう。医者からは、今度ショックを与えると命の保証はないと言われ、母の周りだけは崩壊前の生活に戻そうと奮闘するが・・・

父が西側の女のために亡命するのがきっかけで、母が社会主義に傾倒していくというのが、人間臭くてええなぁと思った。
「母は社会主義と結婚した、この結婚はセックスがない分、 ますます社会主義に傾倒していった。」というアレックスの語りはそうすることでしか、自分の生きていく意味を見出せない悲しさをよく現していたと思う。

このシーンがなくても、ステレオタイプの社会主義者って、想像できるから違和感なく見れたとは思うけど、リアリティを感じさせてくれて自然に映画に入っていけた。

そして終盤に父は女のために逃げたのではなく、本当は家族で亡命するはずだったと母が告白する。社会主義への違和感と資本主義への憧れがあったのもかかわらず、自分を殺してでも家族のために社会主義にのめり込むでいったつらさが出てましたね。

アレックスは本当に頑張っていて、周りの人たちも協力はするんだけど「そこまでしなくても」という気持ちが見え隠れしてる。だから余計にアレックスの必死さがおかしく見えるんよね。仕事仲間の映画好きだけは、母のことよりも自分の趣味を兼ねてるからやる気満々なんのは、また面白いです。

母が40年貯めた3万マルクが紙くずになるシーンなんて、当時だとシャレにならんと思うけど、今だから笑える、彼女ララの笑いがそれを象徴してる気がした。

最初は、母を安心させるためにやってきたことが、どんどんアレックス自身の理想のドイツ像になってきている。アレックスは統一したことの恩恵を十分受けているけど、昔が良かったと思うところもあったということなんやろうね。これは東ドイツの人たちの総意なのかもしれません。

ラストのドイツ統一シーン。ニュースを見る母の目が画面ではなく、アレックスを見つめ、やさしい表情になっていく。母は既に事実を知っていたけど、息子を誇らしく思う気持ちと感謝の念が画面から伝わってきました。

とにかく、最初から最後まで目が離せません!マイ・フェイバリット入りです。

過去の鑑賞分を掲載しています。
2004年6月12日(土)
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by borderline-kanu | 2004-07-11 21:49 | 映画レビュー
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