数年前までは、同じお金を払うなら、映画は長い方が良いと単純に思っていた時期もありました。でも実際は、2時間を越えると、詰め込みすぎて表面的な部分をなぞるだけだったり、逆に中だるみがあったりと、長ければ良いもんじゃないんですよね。だから、評判が良いのは知ってて鑑賞したものの、2時間半後越えは期待と不安が半々やったんですよ。
まぁ、そんなんは全くの杞憂でした(^^)
【ネタバレです】
デンゼル・ワシントンやラッセル・クロウは、十分安定感のあるベテランなんだけど、ギャングものって、アル・パチーノやロバート・デ・ニーロという大御所が出てるイメージがあるから、この2人が主役というのは、意外と新鮮な気がしました。
ダブル主演ぽいけど、題名が現してるように、フランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)に肩入れしたくなるような物語になってるんですよね。やってることは悪でも、あのガツガツしてなさは紳士に見えるフランク。逆にリッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)は女にはだらしないようだけど、あの時代ではまれにみる正義感という設定がコントラストになっていて面白い。
2人が出会うことがなかったのは、ボクシングの試合でのシーンを盛り上げるためだったんじゃないかと思うぐらい、リッチーがフランクを目に留めたシーンは興奮した。あれだけ目立つんじゃないと部下たちに言っていたフランクが、奥さんからプレゼントされた派手なコートを来て行った事が命取りになるというのも皮肉なもんでした。
そして、あの出会いから物語が加速していくところは、観客のツボを抑えてますね(^^)
フランクが捕まった後、司法取引で芋づる式に汚職警官が捕まっていくところは、さすがアメリカと思いましたよ。さらにリッチーが警官辞めて、最初に弁護したのがフランクというのも、やっぱりアメリカでしたね(^^; 2人がまだ存命だということが一番驚きでした。
2008年2月3日(日) ワーナー・マイカル・シネマズ高松
アメリカン・ギャングスター@映画生活