【ハイサイ、シーサー♪】       映画・サッカー・競馬!
by borderline-kanu
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「ノーカントリー」
2008年アカデミー作品賞をはじめ4部門を獲得した作品。
高松では、やっと公開、初日に鑑賞してきました。200名弱のシアターで1日3回しか上映しないにも関わらず、2本目で6割程度の入りでは、 これだけ後回しにされても仕方ないか・・・

シガーと聞くと、思い出すのは、アメリカの規格外の競走馬の名前です。
『芝のレースを走ってる間は、パッとしなかったのが、ダートに矛先を向けると、8馬身差の勝利。そこから16連勝という記録を打ち立てた。G1を11勝し、しかもそのほとんどが楽勝であったことから1990年代のアメリカ最強馬と押す者も多いそうです。期待されて種牡馬になったが、無精子症であることが判明し、治療もむなしくついに1頭の産駒も残さず種牡馬を引退した。』(by Wikipedia)

競馬は好きですが、アメリカの競馬はそんなに詳しくありません。
それでも、この馬のことはあれだけ強いにも関わらず子供を残せなかったということで非常に印象に残っています。なんとなく、その存在がアントン・シガーと通じる気もします。
これからは、シガーと聞くと、おかっぱ頭の怪人も思い出すでしょう。

【ネタバレです】
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最初にアントン・シガー(ハビエル・バルデム)が手錠で保安官の首を絞めてる顔を見て、絶対に目を合わせたくないって思いました!自分のルールで躊躇なく人を殺していくシガー。たまたま入った店の店主にコインの裏表で殺すかどうか決めるなんて、関わった人たちは災厄としか言えないですよね。その時に噛み合わない会話が、コメディなら面白いんだけど、シガーのことを見てきただけに背筋が寒くなる。

モスの奥さんも理不尽でした。殺されるシーンはなかったけど、シガーが自転車の呼び鈴を気にし、車に乗った後もその自転車に乗っている少年をバックミラー越しに確認するという描写で殺したというのを表現するのは、上手いなぁって思いました。

死を司ってるかのような彼が車にぶつけられ、あわや死にそうになるなんて、皮肉なんや。やっぱり誰も自分の未来は判らないもんなんですよ。

ルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)はメキシコ人に水を渡してあげないと、気が済まなかったんでしょうね。危険なことだというのも承知してただろうけど、それでも行ったのは自分に自信があったんだと思う。実際に現場で敵に見つかった時も冷静やったし、なんと言っても、追っ手の犬を撃ち殺すシーンは犬には気の毒だけど、めちゃくちゃ格好良かった。ベトナムへ伊達に2回も行ってません。

シガーの追撃行は、互角の戦いに手に汗握ります。
しかし、エンターティメントにする気なんてサラサラない監督は、多くの観客(もちろん私も含む)の期待をあっさりと裏切るんですよね。2人とも傷が癒え、電話で2人が話した後いよいよ、最後の戦いかと思ったら、モスはメキシコ人にあっさり殺されてしまう(^^; もう、えぇ~って感じですが、そりゃメキシコ人も金を狙ってますわな。

保安官エド(トミー・リー・ジョーンズ)を彼はシガーを追ってるにもかかわらず、結局対面することがなかった。どちらかと言うと、あえて会わない様にしていたように感じました。それはシガーを自分には理解できない存在と思っていたからかもしれません。

ラストで奥さんに夢を見たと言った時は、ひょっとして全部夢か?!と思ったけど、さすがにそれはなくて良かった。パンフをちら見したら、『最後の夢で、エドの父親が先に行き、火を灯してくれていたというのが、不条理の世の中の希望というように解釈』してる文章があったんんですが、私にはあの世で父親が待ってるとしか取れませんでした(^^; だって、「NO COUNTRY FOR OLD MEN」なんですもんねぇ。

ちなみに、冒頭のシガーという馬は、今も余生を牧場で過ごしています。

2008年5月10日(土) ワーナー・マイカル・シネマズ高松
ノーカントリー@映画生活
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by borderline-kanu | 2008-05-13 23:53 | 映画レビュー
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