私は読んでる本を途中で挫折することがほとんど無く、覚えてる限り今のところ生涯で3冊だけでした。その内の1冊が恩田陸の本だったんですよね。
ヨメさんが買った本で、読む本が無かったから手に取ったんですが、これで恩田陸は縁がないだろうと思ってました。そうしたらその後も恩田さんの本が増えてきて、ダメならすぐ止めようと読み出した「Q&A」が結構面白かったので、3冊目のチャレンジとなりました。
舞台は東京駅。
5年ほど東京に住んでいたことがあるので、乗り降りする機会は結構ありましたが、便利にしようすればするほど、使い慣れ無い人には不便でしょうね。いまでこそ携帯があれば問題ないんでしょうが、日本で一番待ち合わせしたくない駅だと思ってました。それだけ大きく乗降者も多いからこそ、次に何が起こるか分らないこの小説の舞台としては、ちょうど良いのかも。
ドミノという表題のとおり、色々な人物の感情や行動が次から次へと連鎖していくお話。そして、主な登場人物は20人以上もいるんですよ。これは思い切ったなと思います。それぞれ個性的なので混乱することはないけど、1人ずつに割けるページは少ないので人物描写よりも、出来事の面白さを楽しむエンターテイメントな作品です。
ただ、多くの人物の行動が有機的に繋がってるとは言い難く、物語を収束させるために無理やり配置させられたような気がしないでもない。元暴走族のOLが書類を届けるのに、後輩の元暴走族のピザ屋の店員に頼むところとか、かなり漫画チックなんですよ。もう少しリアリティのある作品と思い込んでいた分、個人的には割引ですが、映像で観ると楽しそうだと思います(^^;
この本をもし映画化するとしたら、ガイ・リッチーがぴったりじゃないかな。マドンナと離婚して、そろそろ仕事しないといけないだろうしね(^^;
フルネームで出てくる登場人物の中で1人だけ、最初に出たきりで、後半のストーリーに全く絡まない人がいます。その名は千葉県佐倉市の主婦、宮本洋子。しかも最初の人物紹介にも出てないんですよね。忘れられたようで、気になりました。