【ハイサイ、シーサー♪】       映画・サッカー・競馬!
by borderline-kanu
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「さよならバースディ」 荻原 浩 文庫本
荻原浩は大好きな作家の1人。コミカルでいて、元気をくれるような作品が多いですが、こちらは「噂」や「コールドゲーム」などと同じサスペンス系です。作品ごと題材がまるっきり違うもの描くアイデアの豊富さにいつも感心させられます。

今回は「類人猿のボノボに言語理解をさせる!」という研究をしている大学を舞台にした物語。ラストのボノボを通じての主人公の真と死んでしまった由紀との会話は(霊とかじゃないです。)せつなくなってくる。どんなに悔やんでも過去には戻れないんだけど、そういう思いをしたことがあれば共感できると思います。
悲恋的でやるせなさが残るまま終わるんではなくて、大学の収賄の実態を暴いていく反撃編も見たかったかな。

小説の内容と関係ないところで、納得がいかないことが1つありました。
裏表紙に書いてある粗筋が最悪でした。映画でも予告編観せすぎやろというのが良くありますが、小説も同じですね。ある程度書いてないと興味を持ってもらえないけど、書きすぎると読む楽しみを奪ってしまう。

数行の粗筋で内容バラシ過ぎなんですよね!真の上司である安達助教授が自殺し、同僚の由紀も真がプロポーズした夜に自殺する。実際に由紀が死ぬまで120ページぐらいあって、死なないと物語は大きく進まないんですよ。由紀はいつになったら死ぬんだろうと、そればかり頭にあるんでワクワク感がないんですよね。作者は何も悪くないんだけど、粗筋のせいで小説のイメージがマイナスになるのは気の毒としか言いようがないです。
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by borderline-kanu | 2009-07-05 00:02 | 本&コミック
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