【ハイサイ、シーサー♪】       映画・サッカー・競馬!
by borderline-kanu
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「塵に埋もれて」
燃える7時間!日韓映画バトルの1本目です。

ドキメンタリーだったのですが、韓国の歴史に詳しくないので、話についていくのが精一杯でした。家に帰って調べてみるものの、韓国の中でも、光州事件など民主化につながる運動の先駆けになったにもかかわらず、あまり重要視されていない模様です。

(あらすじ)
1980年4月、炭鉱の劣悪な環境に抗議した舎北鉱山の労働者たちが蜂起。炭鉱夫らは労組委員長の自宅を襲撃し、炭鉱に3日間篭城する大暴動となった。事態が沈静化すると、警察は労働者を連行し拷問を加えた。
この作品は監督が事件の関係者に対する取材と資料に基づいて、丁寧に事件の真相を追っていく正統派のドキメンタリーです。

労働組合の委員長は経営者のイイナリで労働環境改善の余地無く、起こるべくして起こったと言ってよい事件だと思いました。「鉱夫は毎日のように鉱山で死んでいるのに、なぜ(暴動で)警官1人死んだだけで大騒ぎするんだ。同じ人なのに命の重さが違うと言うのか。」というインタビューがありました。人を故意でなくても殺すのは許されないけども、労働者たちの悲痛な思いは十分すぎるほど伝わってきました。

事件が終わった後の取調べも尋常でない様子でした。
自白しなければ、殴る蹴る。共犯者?を言わないと、女性でも容赦ない拷問をされる。結局、痛みに耐えられなく、(加担したかどうかは別として)知人の名前を喋ってしまう。まさに負の連鎖としか言えない状況です。警察からすると面子が保てたら誰でも良いんやなと思える。

釈放されても、労働者同士が疑心暗鬼になって、誰もこの事件については話したくない、考えただけで体に痛みを感じるというぐらい深い心の傷として刻まれていた。

「殺人の追憶」のなかでも警察の取調べの適当さはエグイシーンとして描かれてました。ただ、今回の作品のインタビューを見る限りは、「殺人の追憶」の方はまだまだオブラートに包んでいるだと思えます。

当時の労働者たちが集まって、あの事件は民主化運動だという声明を出すところでラストは終わりました。20年以上たってようやく、彼らの傷を自分たちで埋めようという気持ちになってきたんだろうと感じました。

あまり見る機会は無いかもしれませんが。韓国の歴史を知る意味でも貴重なドキメンタリーです、韓国好きなら見て欲しい作品です。

2004年9月4日(土) 心斎橋タカラベルモントホール
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by borderline-kanu | 2004-09-05 15:42 | 映画レビュー
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