生い立ちや苦悩を描くのは、面白いと思う。本来はそういう場面があることで共感を呼ぶんだけど、あまりにも、暗くて、一歩引いて見てしまう。それとゴッサムシティを救うという大義名分があったとしても、後半は金持ちの道楽にしか見えなくて、庶民の私は、スパイダーマンの方が親しみを感じるなぁ。金持ちの両親が殺されるなら、「レモニースニケットの世にも不幸せな物語」の方がいい。
富豪の1人息子のブルース・ウェイン(クリスチェン・ベール)は両親が目の前で殺されてから、世界を放浪しながら、自分自身も悪への道へ進んでしまう。刑務所でデュカード(リーアム・ニーソン)と出会い、ラーズ・アル・グール(渡辺謙)率いる影の同盟の元で修行を積む。そして彼はある選択をしなければならなくなる・・・
【ネタバレです】 ↓ また出た、モーガン・フリーマン!

ブルース・ウェインの井戸の底でのトラウマやそのことがきっかけで両親を亡くしてしまった罪悪感と復讐心どれも理解できるが、観ていて息苦しかった。リアリティを出すのは悪くはなし、丁寧な作りだと思う。でも遊びがないのが辛いかな。
渡辺謙の役どころどうなん?デュカードがいれば必要なかった気もするなぁ。英語喋る時も棒読みか演じてるのか微妙やし。もうちょっと出番があると思ってたので残念です。
ゴッサムシティに戻ってからはやっとアクションシーンが増えた。夜ということと、敵を不意打ちするのがバットマンの基本だとは思うけど、何やってるかよう判らんなぁ(^^; 敵が判らないうちにやられてるのは、全然問題ない。でも観客も敵と同じじゃ映画の意味無いと思うんですよ。そう考えれば、「ダニー・ザ・ドック」のジェット・リーのアクションは見ていて楽しかった。演出の違いと言ってしまえば、それまでだけど、一工夫欲しかった。
執事のアルフレッド(マイケル・ケイン)は一服の清涼剤でしたね。
続編もあるようですが、今度は戦いがメイン、また違った一面を見せて欲しい。
2005年7月1日(金) 梅田ブルク7
バットマン ビギンズ@映画生活