目は口ほどにモノを言う。
スペイン、サラマンカのマヨール広場で、アメリカ大統領が狙撃される事件が発生。30分ほどの一連の出来事を、会場にいた人たちのそれぞれの視点から描かれた作品です。
回想シーンを多用し、証言者によって意見が食い違ったりするタイプの映画は、「羅生門」式と呼ばれておりますが、この作品は証言ではなく、その人が見たモノによって真実が見えてくるというスタイルになっています。これも「羅生門」式?それとも亜流なんでしょうか。
このスタイルの良さは、見たモノが全てなので無駄な話もなく、スピード感が出せるということだと思います。いつも書いていることですが、饒舌な作品が増えてる中で、90分前後でテンポ良くストレスなく観れる作品は貴重やなと思います。
【ネタバレです】
アメリカ人旅行者のハワード(フォレスト・ウィッテカー)の持ってるビデオカメラは、マジカルですね。あのカメラが意思を持ってるとしか思えないほど、重要なシーン全て押さえてるなぁと感心してしまいました(^^)
ラストでテロリストが目の前に現れた少女を避けようとして大統領を乗せた車ごと転倒。大統領を暗殺するためには無差別に人を巻き込んできたにも関わらず、あそこで情を見せたのは、テロリストの良心がそうさせたんでしょうか。まぁ、跳ね飛ばして車が走り去れば、物語も終わること無かったから、やはり撮影の諸事情かもしれませんね(^^;
そんなスッキリとしない部分も多少ありますが、回想シーンは癖になります!最初のうちは、また戻るのかと思ってましたが、途中から早く次を見せろって思いましたもん。監督の思うつぼでした(^^;
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