「陽気なギャングが地球を回す」の続編です。
他人の言っていることが真実か見抜ける男、完璧な体内時計を持っている女、誰の財布でも抜けるスリ、演説だけは上手い男。 こんな4人の銀行強盗のお話。
ストーリーも面白いのだけど、このシリーズに関しては特に4人の無駄話が軽快でウイットに富んでいて、自分もその会話に入りたいって思うほど楽しいんですよね。タランティーノの映画での無駄話みたいなもんなんだけど、きっちり最後のオチにその話題が出てきたりと油断できません。
初めの4つの短編が「ギャングの日常」、それに続くのが「ギャングの襲撃」という構成になっています。短編では4人それぞれが事件に出くわし、一見繋がりがないように見えたのが、銀行襲撃以後、物語が繋がっていく。ちょっと強引な展開がないわけではないけど、それを言うと主人公たちの能力自体が反則ですからね~
個人的には前半の短編がそれぞれの個性が出ていて好きです。それとただ騒いでるだけなんだけど響野は欠かせないキャラクターですね(^^; 内容的には前作の方が上だと思いますが、あの4人が戻ってきてくれただけで十分でした。シリーズ化希望です。